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■『やさしい宝石教室Q&A』
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■7月の誕生石 ルビー■

●ルビーとは

ルビーの語源は赤を意味するラテン語のルペウス。むかしは赤い宝石はすべてルビーとよばれていました。まさに、赤い宝石の女王、それがルビーなのです。
ルビーは内部で燃える情熱の炎だと考えられていました。ルビーを身につける者は、内に秘めていた激しい情熱がよび覚まされるとともに、嫉妬や邪念を静め、精神の安定を得ると考えられていました。
7月の誕生石ルビーは、情熱、仁愛、威厳の象徴とされています。


●ルビーとサファイヤ

ルビーとサファイアは、鉱物名でいうと、同じコランダムです。コランダムは、純粋な場合、無色ですが、ある不純物をちょっと取り込むだけで、いろんな色に変わります。宝石は必ずしも純粋さが取り柄なのではなく、不純なものか美しさの原因になることもあるのです。
無色なはずのコランダムに酸化クロムという不純物がちょっと入ると、赤色になって、ルビーとよばれます。
酸化鉄と酸化チタニウムが入ると青色になって、サファイアとよばれます。

ほかにもいろんな色があって、ピンク・オレンジ色のものはパパラチャという名前で取引されています。

ピンク色のものはピンク・サファイアというよびかたで流通しています。このよびかたについては、ピンク色は赤色系統の色なのだから、ピンク・サファイアというよびかたはおかしい、ルビーとよぶべきであるという意見もあります。


●硬度

コランダムの硬度は9です。ダイヤモンドのつぎに高いクラスです。ルビーやサファイアをキズつげることができるのは、ダイヤモンドだげということです。
また、熱や薬品に対してもつよい抵抗力をもっています。
日常の取扱いで、特に気をつけることはありません。


●品質と選び方

ルビーの最高の色は、なぜなのか、「鳩の血」の色にたとえられます。ピジョン・ブラッドというのです。それはやや紫色を帯びた濃いめの赤色をしています。ビルマ(いまのミャンマー)産のものに多いと云われていますが、大粒のものが採れるのは稀で、たいへんな稀少価値があります。
もちろん、それ以外のルビーに価値がない訳ではありません。

むしろ傾向として、ビジョン・ブラッドよりは若干色の薄い赤い色に人気が集中しつつあるように思えます。

透明度のよいものを選んでください。石の内部に目立った内包物(インクルージョン)がないか確認しましょう。インクルージョンは天然石の証なのですが、それがあまりに多すぎると、透明度を損ないます。


●特殊なルビー

ルビーのなかには、石の表面に、星(スター)のような、6条の光を反射させるものかあります。こういうものは、特別、スター・ルビーとよばれます。
スター・ルビーの価値は、スターの輝き具合と、スターのバランス、石そのものの色の美しさ、で決まります。
はっきり見えるスター効果が、バランス良く、石の真ん中にでているものが最高です。
石そのものの色の美しさは、ひょっとして、スターの輝きとの兼ね合いになるかもしれません。色が黒っぽく暗いもののほうが、美しいスター効果を示すことが多いからです。また、ある程度大粒の石を選んだほうが、スター効果をたのしめることでしょう。なお、スター効果を示す宝石はすべて、その効果を引き出すため、カボション・カットが施されます。





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